2015年 年頭所感

謹んで新春のお慶びを申し上げますとともに、
昨年中に賜りましたご厚情に対し、心より御礼申し上げます。

1996年(平成8年)に創心會を創業し、本年はいよいよ20期を迎える年になります。
創業以来「リハビリ前置」「心に寄り添うケア」を前提に、
利用者様が真に必要とするサービス(=本物ケア)の提供と、
包括的本物ケアシステムの構築と普及を目指して邁進して参りました。
創業の原点ともいえる、ある一人の利用者様との出会いを通じて感じた使命、
「目の前のその人がどのような状態であっても、
生きてきた証のある住み慣れた場所(在宅)で、
愛する者の存在を感じながら生活し続けられるよう支援する。」
この想いは褪せることなく、より一層強いものとなっています。

平成27年度の介護報酬改定に係る基本的な考え方に、
2025年(平成37年)に向けて、
医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される
「地域包括ケアシステム」の構築が喫緊の課題として挙げられています。
団塊の世代が75歳を迎え、全人口の18%じつに4人に1人が後期高齢者となる
2025年。要介護・要支援者は755万人になるとされ、
介護従事者も249万人必要だとされています。
かつてない、また世界にも類を見ない急速な少子高齢化に加え、
先進国の中では寝たきり率は相変わらず断トツのワースト1位という現状があります。
サービスの質向上と効率化は避けて通れない課題であり、
本気のリハケアイノベーション、既存の考えにとらわれない柔軟な対応が求められています。

弊社としましては、障がい者・高齢者の活動・参加への取組み、
就労支援を軸とした社会参加支援、中重度の要介護者および認知症高齢者への支援強化、
ターミナルケアの充実、また、女性の就労拡大、外国人労働者の雇用などが
キーワードとして挙げられるかと思います。ただし、その取り組みの基盤において、
コンプライアンスの徹底が求められている事を忘れてはいけません。
社員の皆さんは、どんな時も、自分自身そして仲間と真摯に向き合い
実直に行動することを意識してください。

昨年は、多くの社員と語り合う機会に恵まれました。
その度に、スタッフの明るさ、向上心、成長、そして更なる成長への
可能性が感じられました。当事者意識をもって全ての事象に相対することで、
全ての経験が生かされ、人間が磨かれてゆきます。
スタッフ一人ひとりが、無限の可能性を持っています。失敗を恐れず果敢に挑戦し、
そこから得た学びをもって飛躍の年にしましょう。
特に若者の台頭には心から期待をしています。

4月にはショートステイを含む複合施設がオープンします。
これにより、訪問、通い、泊まりの機能が揃い、在宅継続の支援に
更にお役に立てるのではないかと考えています。開設準備に際しましては、
利用者様をはじめ、弊社を取り巻く多くの方々よりご指導・ご協力頂き、
心より感謝申し上げます。2015年、弊社はこれまでの取り組みを一層充実・深化させ、
在宅生活を支えきる基盤づくりと心豊かな生活の実現のために、
社員一丸となって取り組んで参りたいと思います。

本年もより一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

末尾となりましたが、皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げ、
新年のご挨拶とさせていただきます。

株式会社創心會  代表取締役  二神 雅一