本物ケアを行なうために重要なのが、リハビリとケアを融合させた創心流リハケアです。
医療サイド(リハビリ)の視点から、介護サイド(ケア)の視点から、双方の課題を克服しながら、利用される皆様の自立・自律を導き出します。この新しいリハケアシステムを構築・実践・普及させることが私たちの目指す「本物ケア」に繋がります。
「要介護度の親を旅行に連れて行くことは親孝行になる」と思う人 | 72% |
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「旅行することは要介護者の心身のためになる」と思う人 | 77% |
「要介護者と旅行したことがない」 | 71% |
→要介護者と旅行したことが無い理由 | |
「要介護者が旅行をするのは無理だと思うから」 | 41% |
「要介護者が旅行したがらないから」 | 32% |
(第一生命保険株式会社 家族を介護している800名に聞いた『要介護者の旅行に関する調査』 2012年6月より)
- «調査よりわかること»
- ・旅行経験者は要介護者が旅行することの効用を実感している。
・旅行は大変なことだと思い込んでいる。
→要介護者・介護者の不安の解消に役立つ情報が不足している。
多くの介護者が要介護者との旅行を望んでいる一方、経験や情報不足により旅行への一歩が踏み出せていない現状があります。そこで私たちは、介護者・要介護者に、「トラベルリハ」という企画を通し、旅行に対しての不安を払拭してもらい、自身の可能性を広げてもらいたいと考えました。
- ・旅行に対する不安を取り除き、自分で行けるという自信を持っていただく。
- ・日頃のリハビリの成果・効果を試し、以後のリハビリに役立てる。
- ・環境の整備されたデイサービス内ではなく、バリアのある生活環境で「できていること」できていないこと」の確認をし、環境を限定しない活動行為を獲得していただく。
- ・自立した社会参加の道しるべにしていただく。
- ・日頃のリハビリの成果のフィードバックをし、その後のリハビリに活かしていく事を目的としているため、創心會の介護サービスを利用している方を対象としています。
- ・長時間の座位姿勢の保持(バス旅行が主であるため)、自宅から集合場所への移動が出来る方を対象としています。
- ・旅行実施者は旅行会社、創心會は企画主催者です。介護保険サービスではありません。
- ・参加訓練及び、準備は参加者が主体的に行っていただきます。
→現地の環境を予測し、対応方法を検討する訓練になることを目的としています。
(いずれは「トラベルリハ」ではなく、ご自身で旅行に行って頂けるようにするため。)
ただし、予測の元で必要と思われる動作訓練(バスの昇降訓練、狭い通路の通過訓練など)については日頃のサービスで支援させて頂きます。
■第1回 | 平成24年3月 | 広島県福山 | 64名 | (参加者 47名 ボランティア 17名) |
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■第2回 | 平成24年6月 | 鳥取県境港 | 108名 | (参加者 75名 ボランティア 33名) |
■第3回 | 平成24年9月 | 愛媛県松山 | 155名 | (参加者 99名 ボランティア 56名) |
■第4回 | 平成24年11月 | 岡山県 | 112名 | (参加者 78名 ボランティア 34名) |
■第5回 | 平成25年3月 | 香川県琴平 | 98名 | (参加者 61名 ボランティア 37名) |
■第6回 | 平成25年6月 | しまなみ大三島 | 140名 | (参加者 98名 ボランティア 42名) |
■第7回 | 平成25年9月 | 徳島県大塚国際美術館 | 59名 | (参加者 38名 ボランティア 21名) |
■第8回 | 平成25年12月 | 岡山県あわくら荘 | 136名 | (参加者 103名 ボランティア 33名) |
■第9回 | 平成26年4月 | 総社吉備路とイチゴ狩り | 92名 | (参加者 71名 ボランティア 21名) |
■第10回 | 平成26年9月 | 兵庫県姫路城 | 104名 | (参加者 79名 ボランティア 24名) |
■第11回 | 平成26年12月 | 岡山国際ホテル | 103名 | (参加者 79名 ボランティア 24名) |
■第12回 | 平成27年4月 | 広島県呉 | 103名 | (参加者 79名 ボランティア 24名) |
■第13回 | 平成27年6月 | 愛媛県道後ハイカラ通り | 21名 | (参加者 16名 ボランティア 5名) |
■第14回 | 平成26年4月 | 広島竹原 | 83名 | (参加者 64名 ボランティア 19名) |
■第15回 | 平成27年10月 | 岡山県和気閑谷 | 67名 | (参加者 55名 ボランティア 12名) |
■第16回 | 平成26年4月 | 岡山県倉敷美観地区 | 92名 | (参加者 10名 ボランティア 6名) |
■第17回 | 平成27年11月 |
厚生労働省の調査では、高齢者の増加に比例して障がい者も増加傾向にあります。
高齢者・障がい者が気軽に旅行へ行くことができるよう支援することは、ひいては、日本全体の経済に寄与出来ることでもあると考えます。
そして何より、トラベルリハを通し自らの可能性を知って頂き、より多くの方の人生が豊かになるよう支援することが私どもの使命であると考えています。
- 脳の神経系回路の形成と報酬系について
- 神経回路の形成には脳内ホルモンが関与しています。
良質な脳内ホルモンの分泌を促進する為にはα波トレーニングが有効でありますし、神経伝達物質のドーパミンの放出を促進する為に海外では既にアンフェタミン系の薬物を使用する実験が始まっているそうです。
また、脳の中の報酬系を刺激することで脳内にドーパミンの分泌が促進されるということも実証されております。 - 報酬系とドーパミン
- 報酬系とは、脳において、欲求が満たされたとき、あるいは満たされることが分かったときに活性化し、その個体に快の感覚を与える神経系のことです。
報酬系は学習や環境への適応において重要な役割を果たしています。『誉めて育てる』という言葉通りに、人は他者に誉められることへの欲求が行動の決定において重要な役割を果たしているのです。
また報酬系は、報酬を得ることを期待して行動をしていると、その最中にも活性化するという特性があります。動機・やる気を発揮するときに人は成長します。つまり報酬系を刺激することは、やる気や充実感を高め、神経回路の発達を促進することなのです。 - 報酬系を刺激することでのリハビリ効果について
- 良質な脳内ホルモン系の分泌がなされることは脳の神経回路の形成や活性化に重要な役割を持ちます。報酬を得られることが行為行動へのモチベーションとなり、ドーパミンの分泌を促進します。
海外の研究では、動作修正だけを実施した方と褒めるだけを実施した方とを比較すると、誉めるだけを実施した方のほうがリハビリ効果が上がったという結果が証明されています。
コツはすぐ褒める(褒められる)、具体的に褒めるということです。 - 報酬系刺激を形にする
- 利用者様が達成されたことに対する共感(声かけ)だけではなく
◆施設内通貨を導入する=期待感への誘導(メニューへの関心)
◆できたことへ即時対応=リハ効果の増大(通貨Getで報酬刺激)
◆行動結果を価値あるものへ=有能感(達成の承認が報酬刺激)
◆より主体的な行動を誘発!=生活機能改善(内発的動機づけ)
創心會では、利用者皆様の全て行為に対して、プラスのフィードバックをするように心がけています。「本日よくできた事は何か」「以前より上達した事は何か」を具体的にお伝えします。それは脳の中にある報酬系を刺激する手法の一つなのです。しかしまだまだ十分ではないと感じております。あらゆる学説を学び、報酬系への刺激をもっと強化できる手法を導入しました。H24年4月から始まった施設内通貨制度は、利用者様それぞれに合ったリハビリ効果を生む新しい制度です。
創心會の施設内での活動には、全て通貨をご使用して頂きます。通貨は、『ま~ブル』と呼び、来所されたときや、リハビリを行ったときに稼ぐことができます。また、稼いで貯めた通貨は、施設内での趣味活動やリラクゼーションサービスを利用するときに支払って頂きます。
ま~ブルを稼いだり、支払ったりすることを常時繰り返すことで脳にある報酬系が刺激され、『ドーパミン』という、やる気を発揮させる神経物質の分泌が促進され、リハビリ効果が一層高まるのです。ま~ブルは、前向きにリハビリをされた努力の証です。そしてま~ブルは脳の治療と思って遠慮なくしっかりお受け取りください。